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August 03, 2005

「アイランド」死ぬほど長文感想。

作品の評価:☆☆☆☆(ちょっと誉めすぎ?)
好き度:☆☆☆☆

うおー、マイケル・ベイ!!
THEハリウッド職人、ここに見参!って感じです!
正直、アルマゲとか真珠湾のイメージが悪過ぎて、
またアホでしょーもない大作映画なんだろうと思っていたら、
あらま、失礼!良く出来てるじゃないですか。
『ハリウッドSFアクション大作』のお手本みたいな映画でした。
そうか、アルマゲのときは「泣かせるクサい映画を作れ」
とかいうお達しでもあったのだな。
そしてその通りに作った、と。職人だから。
それか、ありゃひょっとしてジェリーのせいか?

今回の設定は、SFネタとしては相当手垢の付いた
使い古されたものだと思いますが、
(パクリだと訴えられてたし・・)
そのベタさを補って余りあるほど、
映像とアクションが見ごたえあります。
それで135分魅せ切った!って感じです。
この手のSF大作にしては、脚本もかなり良かったのでは?
真面目に考えたら色々ツッコミどころもありますが、
構成がスマートで余計なものがあんまりないです。

主役2人のキャスティングも良くて、
主人公リンカーンを演じるユアン・マクレガーは
トッポいアホの子を演じてるときが一番輝いてる人だし、
相方のジョーダンを演じたスカーレット・ヨハンソンも、
いつも口が開いちゃってるようなポヤーッとしたお嬢さんなので、
こんな天然くんと不思議ちゃんカップル、
無垢なクローンの役が超ハマリですよ!
そんなボーっとした2人がひたすら追い回されて
一生懸命逃げていたら、もー可哀想で、
君たち、しっかりしろ!頑張れ!と応援したくなっちゃう。

脇を支えるキャストもスティーブ・ブシェミ、
ショーン・ビーンと豪華ですね~。
こういう典型的なキャラは、
彼らにやらせときゃ間違いねっす。
ブシェミなんて、またいやらしいくらいの
可愛らしさを振り撒いていて、
観客が声出して笑ってたのはほとんどブシェミのシーンでした。
この映画のコメディエンヌ賞(NOTコメディアン)、
並びに胸キュン賞は、問答無用でブシェミ様に差上げます。

さて、この映画、前宣伝の段階で、
クローンを題材にしていることは
すでにバラしてしまっているので、
最初の30分とか45分くらいを引っ張ってくれるはずの
謎の答えを先に教えてしまうなんて、
なんでそんな勿体無いことするんだろう?と
見る前は疑問に思ってました。

映画ファン以外の一般客も呼べるような
ドル箱スター俳優が出ているわけじゃないし、
(ユアンって一般的には認知度どーなのよ。
SWに出てる人?スカーレットは映画ファンしか知らんだろ?)
キャスティングとか映画自体がいまいち地味っぽいから、
こうしてネタバレでもして餌を撒かなきゃ、
客の興味を惹けないと?

しかし、先にネタバレしてしまうのなら、
実はすごい謎とかオチがもう1個用意されてるんだろうな?
これで後がショボかったら承知しねーぞ?とか、
相当疑ってかかったのですが、別にストーリーの面白さとか
意外性とかがウリの映画じゃなかったです。
だから、「アイランドとは一体?」
「彼らの秘密とは?」とか思わせぶりに隠しておいて、
「じゃーん、実はクローンだったんですー!!」
「ギャー!最悪ー!!オチてねえー!!」
となるよりは、先にバラしておいたのは
むしろ正解だったのかと。

なので、話自体は割とシンプルなんですけど、
アクションと非アクションシーンの緩急の付け方が上手なので、
135分もそんなに長く感じませんでした。
敵、というかクローンを追って来る存在を、
2つに分けて会社と警察、両方から追われることにしたのも、
次から次へと追っ手がかかって飽きさせないし、
そいつらがお互いで潰し合ってるとこはヤレー!
って感じで興奮しました。

アクションについては、前評判を裏切りません。
高層ビルのシーンとか、カーチェイスなんて
すごい迫力で、これには息を呑みました。
こっち(観客席、ていうかカメラ)に向かって、
何回転だよ!というくらいゴッロンゴロン転がって来る
車とか障害物とか、思わずビクッと身を竦めて
避けたくなったくらい。あれ、カメラに当たらないの?
関係ない人もガンガン巻き込まれて死んでるし、
車も建物もやりたい放題の壊しまくりなので、
良識派の方々は眉を潜めること請け合いです!

俳優のアクションシーンはほとんど
ブルースクリーンを使わずに、実際に現場で
撮影したと言ってるけど、えー、マジで!?
っていう場面が多いです。
CGで何でも出来るのに、わざわざほんとに
撮影しちゃうっていうのが最近逆にウリになってて
なんか面白いよね。

それから、映像が小綺麗でこだわってますね。
下からのアングルとかスローモーとか早回しとか色々。
オープニングの青い海の辺りは、
ああやり過ぎ、いやらしい!って
見ていて引きそうな微妙なラインのオシャレ臭さでしたが、
全体的にはギリギリ寸止めって感じでしょうか。

クローンたちの居住区は清潔で綺麗で、
色彩に乏しいからか、広いのに何となく閉塞感を感じさせます。
セットとか小道具、衣装のデザインは
装飾を抑えたシンプルなもので、基本的に
現代社会の延長線上にあるものだから、
割とそれらしくてSFっぽいウソ臭さがそんなに気になりません。
お遊びも与えてあげなきゃ、とバーまであるのがすごい。
クローンの着るボディスーツとか、どっかのスポーツブランドの
ジャージみたいだったし、普通にありそう。
ていうか、思いっきりプーマ履いてる・・。

で、その箱庭的世界から出てみたら一転、
今度は怖くなるくらい横長の世界が広がっています。
空間的な奥行きもだけどこの内と外の色の対比が
映像としてやっぱ効いてますよね。
自由っていうのは青い海に浮かぶ美しい島なんかじゃなくて、
ギラギラとした太陽が容赦なく照り付ける
埃っぽくてワイルドな世界のことだった。
白いスーツがどんどん砂と泥で汚れて行くとことか
暗示的で良かったです。

近未来都市ロスの風景も、
現代の一般的な建物とすごいハイテク乗物が
フツーに共存していて、雑然としていて面白かった。
空飛ぶバイクとか車、列車の造型もカッコ良い。

ということで、ストーリーはシンプルだけど、
わずか15年後という近未来設定を映像化したときの
リアルさと面白さ、逃げるクローンと追う敵たち、
っていうアクションシーンの激しさと、
そして魅力的なキャスティングで
充分最後まで引っ張って行ってくれましたよ!
まあ、15年でバイクが空飛ぶか?って言われると
いえ、飛びません、って感じですが。そこは映画なので。

で、個人的にこの映画で一番好ましいのは、
クローンの人権とか生命倫理とか
色々テーマ的には重いものを扱っているのにも関わらず、
クローンの葛藤とか心理面、ドラマ面に無駄な力を割かず、
バッサーと省いてエンタメに徹したところですね。

テーマは問題提起しただけで、
それについて考えることは観客自身に任せ、
「クローンが生き延びるための戦い」に焦点を当てたのが
ベタベタしたお涙頂戴物が嫌いなmidoroには有り難かったです。
もっとちゃんとしたドラマが見たい人には
底が浅くて物足りないだろうと思うけど、
どうせ、ハリウッド映画でそんな深いとこまで
描けるはずもないんだから、サクッと起承転結を
美しく決めてくれたのが心地良かった。

監督本人も言ってますね。
「倫理」というテーマも盛り込んだけど、
「単純に楽しい夏の大作を作った」と。
映像・アクション・エンタメ!と目的がハッキリしていて、
観客の目を意識した作品を作ってくれる
プロの商業映画監督の方が、
中途半端で押し付けがましい自己中芸術作品監督より
midoroは断然好きですね!

なので、ツッコミどころが多いとか底が浅いとか
あんま気にしないで、大きな画面と音響の良い
映画館に行って無心で楽しむと良いと思います。
宇宙戦争とかの超メジャー系と比べると
やっぱりいまいち地味な感じが拭えなかったり、
上映館数が少なかったりするけど、
それがほんと残念なくらい、真っ当な夏の
娯楽大作ですよー。皆見てねー。

【以下、ネタバレ&ツッコミ&萌え注意!!】
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さ、midoroの第一目的はユアン鑑賞でしたので、
なんかユアンばっか熱く見つめてて、
肝心のシーンを見逃したりしてました。
いやーだって、久々にユアンが痩せてるんだもん!!
SWエピ3のときもやらなかったのに、(やれよ!)
今回は酒と煙草も断って食生活も変えて
ちゃんとトレーニングしたと偉そうに語ってただけのことは
あって、珍しく綺麗に痩せてるよ!ユアン!
単に痩せただけじゃなくて、ちゃんと筋肉付いてましたね。

それでも、これでやっと普通の人というか、
まだまだ重そうな気配はありますが、
久しぶりに愚鈍じゃない動きのユアンが見られて感動です!
スライディングしたり飛び上がったり飛び降りたり、
かなり軽やかに動いていたので、(編集かもしれんが)
やっぱお前、いつも太り過ぎなんだよ!
そのぐらいの肉体を常に保て!と声を大にして言いたい。
走る後姿とか、トレスポを思い出しました。
溺れるシーンとかも。

ただですね、痩せてるのはいいんですけど、
なんかやけに老けて見えます。
アップのときの肌が汚いし、えらいシワシワになってましたが、
あれはダイエットのせいもあるのかしら。
パツパツだったのが急に痩せたから皮が余ったとか。
ちょっと実年齢の33歳には見えないんですけど。
38くらいに見えた。あれって役作りですか?
ていうか、リアルリンカーンっていくつだっけ?

最初の食事のシーンで、ベーコンがもらえなくて
怒ってるリンカーンが子供っぽくてすげ可愛いんですが、
お前、すぐ太るんだから食うなよ!ダメだよ!
ジョーダン、こいつに与えちゃダメだってば!!
と、本気でツッコミたくなりました。
リンカーン、完全にジョーダンに餌付けされてます。
ベーコン素手でわしづかみのジョーダンが
男らしくて素敵。「ホラ、食えよ。」みたいな!

ベーコン食べたい、好きな物食わせろ、とか
白じゃない服が着たいとか、自分ってなんだろうとか、
自分と周囲の世界に疑問ばっかりで、
ほんと物心付き始めたお子様か
思春期で反抗期の少年かっていうリンカーンが
可愛かったですねえ~。

リンカーンが夢で見た船の絵を描くシーンとかも、
あの大雑把な手の動きでその細い線はないだろ!
ちゃんと3Dで描いてるけど、
絶対お前、そんなに絵上手くないだろ!
と、この辺個人的にすごいツッコミどころです。

あと、ショーン・ビーンのドクターに
夢で見たのはどんな船?と聞かれて、
語彙が乏しいのか、説明が上手く出来なかったのが、
リンカーンが「Nice boat」って
一言で終わらせちゃうとこがアホっぽくて可愛い。
その後、リンカーンがドクターに
「どんなテスト?」と聞いて、ドクターが
マネして「Nice test」って切り返すところ笑った。
でも字幕は普通に「気楽なテスト」とかなんとか出てたな。
何だっけ。「簡単なテスト」?違うか。
菊池ィ、ここもちゃんと対応させて訳してくれえ。

その他、蛾を見つけて目を輝かせてるのも可愛いし、
(でもあんな花瓶に閉じ込めてたらすぐ死ぬだろう)
アイランド行きの決まったスタークが
手術室から逃げて来たとき、リンカーンがちぢこまって
台車の陰に隠れてるのもちょっとイイ。
グイッと引っ張り出されて、励まされてたり。
でも、ぼんやりした子かと思いきや、手首の認識票を
とっさに隠したのはエライです。隠すのちょっと遅かったけど!
あと、ルート39に気付いたときの嬉しそうな笑顔なんて、
エライネ!よく分かったネー!と頭を撫でて
ご褒美をあげたくなるくらい可愛かったです。

目の中に虫みたいなスキャナーを
入れるシーンはマジ怖かったです。
ユアン、ほんとに痛そうでした。上手いね。
でも尿と一緒に排出っていうのはベタですな。
そうそう、オープニングのリンカーンの部屋、
壁から服が出て来たり、尿で健康チェックとかするのは、
いかにもSFだ!星新一の世界だ!って感じでした。

そして、リンカーンよりもジョーダンの方が
強い設定になってるのがいいですね!
力関係はそれでオッケーです!グッジョブ!!マイケル!
バーチャルファイトではリンカーンがこてんぱんにやられてるし、
肝心なところで何回も助けられてるし、
弱くて可愛いユアンの持ち味、遺憾なく発揮!
キスシーンとか、ジョーダンが上ですか!みたいな。
強く押し倒されてリンカーンが「うっ」とか言ってるし。

そして、良く見りゃ、ジョーダンが逃げてるときに履いてる靴、
ものすっごいヒールの細い華奢~な靴なんですけど!
これ履いてあんな走ったりアクションしてたの!?
ジョーダン、凄ェ!!強ェ!!
リンカーンより体力あるよ!!絶対!!

そして、ユアンとスカーレット、
この2人ほんとお似合い過ぎんぞ!!最高だ!!
ブシェミの「お前達はクローンだ!」っていう説明を
不思議そうな顔してソファにちょこんと座って聞いてる2人が可愛い。
「What we are」「What are we」とか2人で繰り返したり。
初めて子供という存在を目にしたときの嬉しそうな表情とか、
2人のたどたどしいキスもいいですね。

スカーレットがインタヴューで
「ユアンはまるで15歳の男の子みたいなキスをするの」
って言ったのが、やけにフィーチャーされちゃって、
33歳のユアンをそんな風に言う女、ってことで
すごい遊んでる女みたいな扱いをされちゃってるけど、
ここは、ユアン15歳の男の子の演技をしてたんですって!

しかし、あんなウブでよくセックスまで出来たなあ、
って感じですが、そこはそれ本能?
それか、リアルリンカーンの
お宝裏ビデオでも発掘して学習したとか。
あいつ、そーゆーのいっぱい持ってそうだもん。
       
そうそう、この映画の見所の一つ、
ユアンてば、リアルリンカーンとクローンリンカーンを
きちんと演じ分けてましたねー。感心、感心。
顔は同じなのに、ちゃんと別人に見えました。
オリジナルの口調を真似るクローン、っていう
2重の演技をしているのも芸が細かいです。
ああ、珍しくユアンが俳優に見えた瞬間。
じゃあいつもは何なんだって?キャラですよ。キャラ!

リアルリンカーンがスコットランド人で
クローンがアメリカ人っていう設定も
ユアンが自分で監督に提案したんですってね。
でもそこで、お国訛りを持って来るのはアレですが。
自分のホームタウンじゃない国籍を2つ演じ分けたらすごいけど。
普通に見てたら、オリジナルはロス在住なのに、
なんで突然スコットランド出身なのよ?って感じよね。

ユアン、「ナイトウォッチ」でアメリカ英語が
下手糞だって叩かれたのをまだ根に持っているのか。
果たしてリベンジ出来たのでしょうか。
(→ダメだったらしい。記者会見でやっぱり下手糞だって
指摘されて怒って出て行っちゃったとか・・。
大人げないぞ!ユアン!)

んで、2役演じたユアンも頑張ったけど、
それより特殊効果がすごいですよ!!
だって、2人が会話したりお互いに触れ合ってても、
違和感ないんだもん。これにはビックリ。
リアルリンカーンの方が背が低いのも凝ってますよね。
でも、車の中での2人(1人?)漫才はやり過ぎだあ!!
「人を噛むな!ギャー!」とか爆笑です。
映像技術の粋を見せたくて、わざわざあんな
コントをやらせてんのか!と思いました。

そして、リアルリンカーンは超キモくて良かった!!
あの胡散臭い眼鏡とか笑顔とか、
ジョーダンの手の触り方とか、キスしたりああ、いやらしい!!
金持ち・俗物・下衆の3拍子が揃っております。
クローンリンカーンに「童貞か?セックスはいいぞ~!」
みたく、すんごい嬉しそうに言ってたのがツボでした。
しかし、セックスし過ぎて肝硬変にって本当になるの!?
あれ、でも、パンフではリンカーンの臓器提供予定ナシに
なってたけど、あと2年くらいで肝臓ダメになる、って
言ってたよね。あれは提供予定じゃないのか?

あとパンフの「職業:船舶設計士」って!!
あんなにスノッブだったのに、そう聞くと
途端に普通だ。車もデザインしてたのにね。
リアルもクローンも、どっちもそんな
工業デザイナーとかアーティスティックな
才能の持ち主に全然見えないのが笑えますが。
さっきも言ったけど、ユアンって絵とか下手そうなんだもん。
すごい偏見。

そして、こんだけユアンを可愛い可愛い言っておきながら、
実際に萌えたのは実は2箇所だけでした。
アイランドへの移住が決まったジョーダンの腕に手をかけて、
リンカーンが耳元に顔を寄せて囁くシーン。
おおお、こいつ、中身は少年のくせに、
一体何をするつもりか!とドッキリしてしまいました。

あと、リアルリンカーンに化けたときに、
「スコットランドのどこ出身で?」みたいに聞かれたので、
一体どうやって誤魔化すのかと一瞬ヒヤリとしたら
「無駄なお喋りをしている時間はない」とか一喝して
相手を黙らせたとき!カッ、カッコイイ!!クール!
このおとぼけクローンが成長しやがって!
と、思わずメロッとなりましたがな。
こういうちょっとした意外性、普段アホな子が見せる
男らしさとか攻めっぽさに弱いmidoroです。

あとは、やっぱブシェミね!相変わらずキュートだし、
小汚くてイイキャラでした。
案外出番が少なかったので勿体なかったけど、
でもあそこで死ぬからこそ光るキャラなんですよね。
なんかいっぱい名言を吐いてましたし。

特に、神の存在を知らないリンカーンへの説明にシビれました。
お願いするときに目を閉じて思い浮かぶ奴、
その願いを無視する奴、それが神!だっけ?カッコイイ!
あと、女にカードは渡すな、とかね!
これもラストの方で伏線になってた訳ですし。
あと、ショーン・ビーンの演じるドクターが
神様コンプレックスだっていう台詞も、
最後で黒人傭兵ローランの台詞にリンクしてましたね。

便所でリンカーンに胸倉掴まれて問い詰められるときも、
何でブシェミと一緒だと、途端にユアンがSに見えるんだ?!
やっぱブシェミはすげーや。
あの柄パンといい、情けなさといい最高です。
なのに、若い娘を彼女にしてたり、
コスプレ趣味だったり、ブシェミひたすら美味しすぎ!

ショーン・ビーンもインテリ眼鏡がお似合いで、
相変わらずカッコイイですが、
いかにもな、いやらしくて分かりやすい悪役とか
敵役じゃないのが少々残念。
そこはかとなく小物感に溢れているので、
見ていてなんか可哀想になって来てしまいました。
悪役はこいつを倒せ!やっちまえ!って
躊躇なく思えるくらい憎らしいインパクトのあるのがいいなあ。

彼は自分のしてることが科学のため社会のために有益って
信じて働いている、ある意味信念と理想の人なので、
真面目さが勝ってしまって、嫌味とか憎らしさっていうのは
ほとんどないんですよね。
至らない部下のミスに振り回されて大忙しの
苦労人の上司みたいで、どうも地味な印象しかありません。
もしくは自分の作った不良品が世の中に出回ることを
恐れて、必死に処分して証拠を隠滅しようとしてる、
セコイ研究者?って、まんまじゃん!

だから、最後の方までずっとただの一研究者、
それかせいぜい責任者くらいだと思ってました・・。
あれは彼の作った彼の会社だったんですね。
社長?社長だったの?大将?
なので、クールでカッコ良かったけど、
悪役としての華はあまりなかった気がします。
ていうか、別にいわゆる悪役じゃなかったのか。
法律は破ってるから犯罪者には違いないけど、
クローン技術そのものが悪いこと、悪だとは
映画の中では全く言ってないもんね。

最後、大将自らお出ましになって
アクションかましてましたが、
ユアンとお互いの体を重石にして
ぶら下がってる絵はすごかった。ギャグですか。
あれ、ユアンはどうやって上がったんですかね?
そして、背中に食い込んだ矢じり?をどうやって
抜いたんだ?そんな簡単に取れるもの?

あと、役者の名前わかんないけど、
リンカーンの友人っていうか同僚というかの2人も
すごくいいキャラだったし可愛かったですね。コメディ担当。
私はあの落ち武者みたいなおっさんが、
一体どんな名のある人のクローンなのか、
それが知りたかったですよ。すごーく。

マイケル・クラーク・ダンカンも出番少ない割には
美味しい役。ズルズル引き摺られて行くシーンで
あんな大男が泣き喚いてるのが切なくて・・。
しかもあの人、ほんとに麻酔とか効かなさそう・・。

特殊部隊上がりのローランを演じたジャイモン・フンスーなんて
お前が影の主役か!ってくらい最後の方カッコ良くて笑いました。
彼、クローンの立場と自分の生い立ちの
共通点に思いっきり心動かされて契約違反しちゃってましたが、
そんな人情味に弱くて、良く特殊部隊とかにいられたよね。
こんなもんじゃない非人間的、非人道的な地獄だって
嫌というほど見て経験してるだろうに。
それが嫌だから辞めたのかしら。

あと、この映画、この手のSF物にしては、
珍しいくらいご都合主義が少なくて、
「そうなる理由」というのが明確にきちんと設定されていて
ツッコミどころは少なかった方だと思うんけど、
1個だけどうしてもツッコミたいのは、
本人かクローンか、きちんと確認せずにいきなり撃つか!?
ってこと。いくら手首に認識票付けてたのが見えたとはいえ、
プロなら普通確認してからだろー!ローラーン!!
手首見りゃ、刻印があるだろうに。
ていうか、目の前で認識票を付け変えてましたよね!?
どう見ても先にアレを持ってた方がクローンじゃん!
あそこでああやって入れ替わるしかないとはいえ、
もうちょっと納得の行く理由を作って欲しかったなあ。

でも、土壇場で、クローンリンカーンの方が
ウソ付いてるくせに、なんか落ち着いて堂々としてるし、
リアルリンカーンが本物だって主張してるのに、
全然説得力ないっていうか、彼の小物さとか狡猾さ、
ズルさ、いやらしさ、みたいなのが
あそこで一気に噴き出してたのはとっても良かったです。
あんな焦ってキレてキョドってたら、そら撃たれるわ。
いやー、ユアンがイイ顔してくれてます。

あとまあ、主役2人が簡単に脱出し過ぎとか、
外の世界のこと何も知らないくせに、
スムーズに動き過ぎとか色々あるけど、
そういうのはもう、放っておくとして。

ジョーダンのオリジナルはモデルだというのに、
彼女が街をフラフラしてても、
誰1人気付かないのもどうかしてるけど。
それと、売れっ子モデルの自宅に
突然電話したって普通繋がらないと思う。
というか、電話帳には電話番号載ってないだろうに。
インフォブースとやらは、
芸能人の自宅電話番号まで教えてくれるんですか。
なのになんでリアルリンカーンの方の住所は
分からなかったんでしょうね。警察が教えてくれたけど。

そういえば、X-boxとか、msnとか、
やけにマイクロソフトがフィーチャーされてましたが、
これは何、スポンサーなの?
プーマ、ck、キャデラック、やたらブランド出てましたね。

あ、あと謎だったのは、どうしてオリジナルと同じ
成人年齢のクローンを作る必要があるのか。
メリットは、赤ん坊の状態から作って
何年も時間とコストをかけて育てなくても、
必要なときにすぐ必要な臓器が取れるってことですよね。

でもさ、おっさんとか爺さんぽいクローンとかいたじゃん?
そんな年とったクローンの臓器取ったって、
すぐダメになっちゃうんじゃないの?
比較的若い自分をこさえておいて、若い臓器を
もらえばいいのに。何で同じ年齢じゃないとダメなんでしょう。
同い年の体に同じ年の臓器の方が
馴染みやすいとか何か理由があるんでしょうか。
それとも、逆にそういう作り方しか出来ない?
ちょっと若めに、とか細かい年齢設定は出来ないのかな。

あと、どうせならわざわざお金かけて
クローンに人間の生活をさせなくても
コスト的にはほんと植物状態のままで
チューブ付けて置いておけばいいのに、
あえて人間の生活をさせるのは、なんで?と思ったら、
そうやって人間の暮らしをさせて感情を与えておかないと
「良い臓器が取れない」っていう説明が
すごいなんかリアルで、ここは
うおー、なるほど!と思いました。

でも、クローンを赤ん坊から育てるんじゃなくて、
成人の形でいきなり作るっていう、この設定は新しいですよね。
まず、血管の枠組みだけが先に出来上がって、
後から肉が付くのがちょっと怖かった。SFだあ。

あ、もう1個分からないところがあった。
妊娠の定義ってクローンたちの間では、一体
どうなってるんでしょうね?何だと思ってるんだろう。
男女が触れ合っちゃいけないんだから
セックスの観念も男女の愛もないんでしょ?
ある日突然、人工授精させられて勝手に妊娠させられる?
それともコピーされたときからすでに妊娠させられている?
一体どうやってどこから赤ちゃんがやって来ると思ってるんだろう。
神様の定義もないのにね。コウノトリが運んで来る?

クローンを処分しなきゃいけない理由として、
一部のクローンにオリジナルの記憶が蘇ってしまったから、
っていう伏線をちゃんと設定してたのは良かったです。
船の名前をここまで引っ張ったかーと。
エコーとかデルタっていう彼らのラストネームの意味が
ここで生きましたね。エコー世代は不良品って。
てことは記憶っつーのは細胞の一つ一つ、
それかDNAに宿ってるという考え方?
これはほんとSFっぽいな。

ラストで外の世界にクローンがワラワラ出て来るラストシーンは
お約束ですが、ちょっと胸が熱くなったりなんかして。
褐色の砂漠に白い服着たクローンたちが点在する光景、
すごい綺麗でした。
このためにキミ達は白い服着てたのか、と。
でも、あんな急激に外の世界を見せられたら
普通は皆脅えちゃって、すぐには出られないと思うんだけどなあ。

とかまあ色々ツッコミながらも、何だか清々しい気分に
なってしまう爽やかエンディングでした。
あーこれぞハリウッド映画。満足☆

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Comments

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Posted by: xi mang chinfon | May 12, 2015 at 22:02

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