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May 08, 2005

「ケリー・ザ・ギャング」感想。

作品の評価:☆☆☆
好き度:☆☆☆☆

オーストラリアの伝説的なアウトローヒーロー、
ネッド・ケリーの生涯を描いた映画ですが、
日本人にはいまいち馴染みがないのと、
映画自体が地味なので、日本では劇場未公開、
オーリィが出てなきゃDVD化も
危うかったのではないかと思いますが、
公開されなかったのがちょっと勿体ないです。
ちゃんとした映画でした。

19世紀後半、英植民地時代のオーストラリアを
舞台に、主役のネッド・ケリーを演じるのは
やはりオーストラリア出身俳優のヒース・レジャース。
肩幅あって、背も高いし胸板厚いし、
ガタイがいいし、顔は薄いというか優しげで、
赤井秀和みたいだったけど、カッコ良かったです。

友人役として、今が旬のオーランド・ブルームが
ヒゲもじゃ顔で登場してます。
オーリィはどうもヒゲが濃くないらしく、
付け髭で頑張ったらしいですが、
ほんとにわざとらしくて、全然似合ってませんでした。
女たらしの手の早いハンサム役は合ってたけど。

ツッコミどころとしては、ヒース・レジャーが
おっさん臭くて、全然16歳→25歳に見えない・・。
28~32くらいかと思ってた。
でも実年齢も、25歳だって・・!?
オーリィの方が年上でやんの。うそーん。
ヒース・レジャーはナオミ・ワッツと、
この映画をきっかけに交際が始まった、とかいうから
てっきり30歳過ぎてると思ってました。
ナオミ・ワッツって、36歳でしょ?スゲー!

さて、オーストラリアに流刑されて来た
犯罪者のアイルランド人を父に持つネッドは、
何かと悪徳警官に目を付けられ、
冤罪の疑いをかけられて、仕舞いには
極悪人として追われることになりますが、
どうもネッドのやってることが
子供っぽいというかアホっぽくて、
もっと上手くやりようがあるんじゃないか?
と思ったらほんとにまだまだ若造だったのね。

オーストラリア人なら誰もが知ってることだろうけど、
ネッドが16歳→25歳だという、月日の経過が分かるような
エピソードが少ないので、見ていて混乱しました。
年齢を言ってくれればなあ。

そして、ジェフリー・ラッシュが
ネッドを追う警視役で出演してます。
ジェフリー、カッコイイ!!出番はあまりないんだけど、
ヒゲだし、ジジイだし、渋いし、制服コスだし!!
ハァハァ。萌えです。萌え。

真面目な感想としては、
「ワイアット・アープ」とかもそうだったけど、
アメリカの開拓時代の西部劇と同じで、
当時のオーストラリアには法律といえる法律もなく、
きちんとした裁判制度もなく、英国人の悪徳警官が
権力を握っています。
私腹を肥やし、やりたい放題の勝手放題なので、
ほんと「逮捕する」って言ったら逮捕されちゃんだよね。
証拠も何も必要ない。証言だけでオッケー。

個人の権利どころか、油断してたらすぐ殺されちゃうし、
ほんと些細な事件をきっかけに、
雪だるま式に血で血を洗う抗争に発展しちゃうのが恐ろしい。
殺されたら殺し返してキリがないです。

大体、「手を挙げろ」が通用しないんですよ!
ネッドが銃を構えて狙ってるのに、皆無視して
撃ち返して来るし!撃ったもん勝ちなのか!
もし当たらなきゃ、速攻撃ち返されるというのに
平気なんですねー。これはショックでした。
皆、度胸がいいというか、死と隣り合わせの状態が
普通、というか、あまり深く考えてない、というか。
なんというか命が軽い。です。非常に。
なかなか衝撃的な映画でした。

あと、話と関係ないけど、
なぜかこの映画、ところどころ、
台詞の音が小さく遠くなっちゃって
聞き取りづらいところが沢山あるんですが・・。
人が喋ってて急にあっち向いたりするシーンとかで
そうなってるので、おーい、ちゃんとマイク、音声拾ってんのか?
って感じでした。こんな映画初めてだ。
びっくりしました。


【以下、ネタバレ注意!内容に触れます】
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いい映画だったとは思うんだけど、
よく考えると結構、ツッコミどころもありました。
映画が説明不足だからなのか、
当時の社会がツッコミどころ満載なのかは
分からないけども。

よく分からんかったのは、
ネッドが冤罪だってことを証明するために、
イチャイチャしてたナオミ・ワッツ演じる人妻に、
「あの夜、一緒だったことを証言してくれ」って
アリバイ証言を頼んだのに、
「夫にバレたら、離婚されて子供を失う」って
断られて、それであんな騒動に発展したんだけど、
「その時刻はネッドが厩で働いてるのを見ました」
「ネッドとしばらく立ち話をしました」
とか、軽く嘘の説明でもすりゃいいじゃん、
と思ってしまった。

当時って、良家の奥様は、2人きりで男と話すだけで
もう関係を疑われて離婚されちゃうような社会なのかな?
ここが見てて分からなかったので、気になりました。

あと、警官隊に追われて山を彷徨い、
飲み水もなくて、極限まで追い詰められたネッドたちが
馬を殺してその血を飲むシーンがありましたが、
その後、ナオミ・ワッツの人妻のところに
顔出してるので、そこまで我慢すりゃいいのに、
って風に見えました。
そんなにすごい距離があったのか?
どうも地理関係が良く分からない。

そして、ネッドは自分たちアイルランド移民を
迫害し搾取する大英帝国の警官隊と政府、
引いては女王への宣戦布告と資金調達を兼ねて、
銀行強盗をやってますが、
もうこれやった時点で、本格的に犯罪者決定では・・。
心情的にはネッドに同情するけど、
それをやっちゃあ、いくら嘆願署名が集まったところで、
もうダメでしょ。

映画を見てると、悪い警官たちに立ち向かう、
俺たちのヒーロー!みたいに思わずネッドを
応援したくなっちゃうんだけど、
義勇心に溢れて皆にその金を配って、
いくら自分たちのためじゃないとはいっても、
冷静に考えると、この時点でもう、
いつ射殺されても文句言えないよね・・。
当時って、冤罪ですぐ犯罪者にされる一方、
銀行強盗しても英雄になれるすごい社会。

つーか、銀行のシーンで、
ネッドが正々堂々と戦ってやる!みたいに宣言して、
皆がネッドに共感する素敵なシーンがあったけど、
でもさあ、あんたら、自分たちの金盗まれて、
明日から食えなくなったらどーすんの!?
それでもネッドのこと応援出来んの!?とちょっと謎でした。
警官隊を酷評する文句を皆が一緒になって
考えてくれるシーンは良かったんだけども。

あと、ネッドが追われて自分の身を守るために
初めて本当に警官を殺したとき、
その家族のことを思ってショックを受けていたのに
最後には、列車を転覆させて100人くらいの
警官を殺そうとしてたり、段々「殺人」の感覚が
麻痺して来てるのが怖かった。
まあ、見てるこっちも、警官なんて、どんどん倒せ!
やっつけろ!と思ったけど。
ほんと、お互いの正義を賭けて戦う
「戦争」までになってしまうと、個人の命とか生活とか、
もうかまっちゃいられない感じがよく出てました。

一方、警官の方もすごいです。
犯罪者を狩り出す、という名の元にやりたい放題。
ネッドの代わりに母親が逮捕されたり、
ネッドの友人を100人くらい逮捕したり、とんでもないです。
どっちもいい勝負だ。

山に逃げたネッドと仲間たち、
たった4人を狩り出すために、
火を放って一山丸焼きにするわ、
水に毒を入れて動物を殺すわ、すごいです。
人海戦術で山狩りすりゃ、普通に見つかるんじゃないか・・?

そして、一般人の命がもう軽くて軽くて。
人質の命なんて、何の価値も保証もないのにビックリ。
ネッドみたいな「凶悪犯」を捕まえるためなら、
一般人の存在なんてどうでもいいんですね。
警官から問答無用で撃たれまくってます。
そんなのひどいひど過ぎる~と
ここは思わず涙ぐみそうでした。

最後、アホのオーリィは絶対死んでくれると
思ってましたが、期待どおりの間抜け死で満足です。
自分たちの巻き添えで殺された人々を見て呆然とし、
「酒を飲まなきゃ・・」と、銃弾の飛び交う中を
フラフラ歩いて撃たれて、しかも、ごくごく狭い、
甲冑の隙間に見事ヒットですよ!!
ずるずると崩れ落ちるシーンが良かったです。

そして、焼き討ちにあって、
脱出もままならず、自ら命を絶つ、
仲間2人も切なかった。
相手に撃ってもらうんじゃなくて、
1人ずつ自分でやったのが偉すぎる!

そして、何より、ネッド!!
なかなか死にません!!!ギャグだ!
大体、あの甲冑が面白すぎる!ロボですよ!
そんなロボの姿で、1人で警官隊を引きつけるために
銃撃戦の中外に出て行って、撃たれて倒れて、
走馬灯まで見ちゃってるので、
てっきりそこで死ぬのかと思ったら、
ハッと気付いたら、朝になってました!!
おいおい、まだ生きてるよ!すっげ丈夫だな!

そして、周りを見渡したら、なんといつの間にか
警官隊の後ろを取ってて、誰1人ネッドに
気付いてないのが笑えます。
これ、そのままこっそり逃げられたんじゃ!?
もちろん、ネッドは仲間を置いて1人で逃げることなんてせず、
フラフラになりながらも、最後まで警官隊に立ち向かいました。
またロボになって・・。そして、撃たれてまた倒れ・・。

これでいよいよ仕舞いかと思ったら、
ま、まだ生きてるよ!!!キャー強すぎー!!
結局、医者に診てもらって、裁判に送られるネッド。
ああ、生き延びちゃった・・。

結局、ネッドは嘆願運動の甲斐もなく、
処刑されたそうですが、
もう、あそこで死んでおけば良かったのに!!
って感じプンプンでした。
これ、実話だからこうなんだろうけど
映画だったら、カッコ良く鮮やかに
死に華を咲かせられたろうにね・・。
おめおめと1人で生き残って処刑されてるのが
もう涙出るっつーの・・。せつねー。

ということで、多少のツッコミどころもありつつ、
ほんと無法地帯の怖さを思い知らされる
いい映画でした。ああ、現代に生きてて良かった・・。

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Comments

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